「茉莉乃おかえり〜、ってえ?」


「ごめん、みんな。俺もう帰るわ」



葛城くんはテニス部の仲間に別れを告げ、私が手を引かれてお店を出ようとしているのを見て、ホノもワカも驚きの声を上げていた。



「ちょ、とりあえずお金だけ払わせて!」



そんな声を出すも、葛城くんは私の手首を掴んで離さない。