「おはよう」 「おはよ!」 引っ越しした翌日。 朝起きて、自分の部屋から出ると、葛城くんが目をこすりながら紙パックのアイスコーヒーを注いでいた。 起きてすぐ、家族以外の人とこんな風に顔を合わせるなんていつ以来だろうか。 ぼんやりと指折り彼氏がいなかった期間を考えたが、すぐには思い出せず、途中で断念した。