「葛城くん、この旅行付き合ってくれてありがとね」 食事が終わり、テーブルの上が片付いたところで、私は改めて葛城くんにお礼を言った。 今回は雪乃のせいとは言え、一方的に旅行を決めてしまったと思ったから。 「え?俺だって来たかったし、お礼言われる筋合いはないよ」 「でも……」 「俺だって、玉井さんの妹さんに感謝してるんだよ?」 「えっ……」