年が明けて、元旦。 朝から、家族総出で近所に挨拶回りをしたり、地元の神社に初詣に行ったりした。 それが終わりお昼を食べると、私は帰るから、と母親に伝えた。 「え?茉莉乃もう帰るの?もう少しゆっくりしてけばいいのに」 「お母さん。察してあげなって」 雪乃は事情を知っているのでニヤニヤしながら私を見る。 昨日もあれからスマホを雪乃に見られて、葛城さんの誕生日なら早く帰んなきゃじゃん!って急かされたっけ。