「玉井さん、首元寒そう」


「葛城くん!」



葛城くんは、自分が巻いていたマフラーを私にかけてくれたらしい。



「じゃ、行こっか」


「……うん」



葛城くんに差し出された手を私は躊躇なく握り返した。