「ちょ、葛城くん?」 「ん?付き合ってるんだからいいでしょ?これくらい」 葛城くんは、悪びれる様子もなく、ケロッとしている。 あれから。 葛城くんと私はそういうことをする回数が増えた。 というか、葛城くんが私に我慢しなくなったというのが正しいのかもしれないけれども。 「じゃ、いってらっしゃーい」 葛城くんの見送りの言葉に軽く手を振った。 そして、その手でキスされた頰をさすり、私は悶々としながら会社に向かった。