私は後の言葉が出てこず、口をつぐんだ。 「元はと言えば、玉井さんが倒れたのも俺のせいかな、って思うところもあったし」 「え?」 葛城くんは、切なげな瞳で私の髪の毛を撫でた。 「なんか、俺勝手に健永に嫉妬してたみたいで。健永はもう結婚してるのにな。玉井さんだって、健永のこと好きだったの学生時代だろうし」