入学して、決められたクラスに入ると、ざわざわとしていた教室はしんと静まり返り、私は異様なものを見る目で見られていた。
たぶん眼帯のせいだろう。
でも眼帯を外せば黄色い瞳を晒すことになる。
その方がもっと異様な目で見られるに違いない。
私は何事もないように決められた自分の席に着く。
私の席は運良く一番後ろの廊下側だ。
出たい時にいつでも出られる。
……なんて、不良みたいだな私。
ガラッ!
勢いよくクラスに入ってきたのは、同じクラスと思われる男子生徒。
クラスの女子たちは、その男子生徒を見て私の時とは正反対の態度を示す。
「え、カッコよくない?」
「やばいタイプ!」
「イケメンきたーー!!」
女子たちの反応はその男子生徒に対して惚れ惚れとしていた。
たしかに、女子にはモテそうなタイプ。
背高いしスタイルいいしちょっとだけ茶髪だし。
顔も小さくて、何故か存在自体がよく目立つ。
だけど私は特に興味ない。
どんなにかっこよくたって、どんなにいい人そうだって、どうせみんな嘘つきだもの。