一理は、祖父に連れられて電化製品の工場を見学に行くのが大好きであった。



一つの製品が出来上がるまでの工程にとても興味があった。



子供ながらに、解らないところは、即座に手当たり次第に質問をしていた。



実際にやってみたくて、工場長さんを、かなり困らせた時もあった。



自然、学校の授業も、理科や、数学が大好きで、一般的に言う女の子が嫌う科学の実験や化学全般すべての事に興味を持っていた。



しかし、回りの人々はどうやら自分を女の子らしくさせたい傾向に気付いてからは、なるべく得意科目の話しは両親にはしないようにして大きくなった一理であった。