「自分のことはいつも後回しで常に俺のことを考えてくれて。今回の旅行はさ、少しは羽伸ばせって俺が言ってようやく聞いてくれたんだ」


「与田さんが提案したんですか?」


「ああ。俺が舞音の面倒見るからって説得して、ようやく。でも、やっぱり一人じゃなにもできない」



聡介は切り分けたハンバーグをパクッと摘んでため息をついた。