「じゃ、姉ちゃんサンキュ」

「は〜い!
部活、頑張ってね」

そう言って他の人の所へ行った侑を見送り、入口の方へ向かおうとすると、

ん……?

ふっとわたしの前を通せんぼするかのように、できた影。

「君、侑の姉の片瀬ゆずきちゃん?」

「はい?
そう、ですけど……」

目の前にいたのは、さっきの主将さん。

「やっぱり!!
侑のこと、呼び捨てで呼んでたから、そうかなーと思って!」

「は、はあ……」


あっ、この人苦手なタイプだ……

直感的にそう感じる。

なんかチャラチャラしてるし、女子に笑顔振りまいてそう…

「良かったら、この後試合するから見ててってよ!」

「……はい?」