「…………」
かーっと、全身が熱くなる。
あの時は春名ちゃんのことで頭がいっぱいだったから、あれだけど……
今思い返してみれば、とんでもないこと言われたよね?
離さないとか、ずっと好きだとか……
心臓がバクバク音を立てているのが分かる。
「あああぁぁぁぁー!!!!」
頭を抱え込んで、その場にしゃがみ込んだ。
「ゆ、ゆずちゃんっ!!?」
「はっはーん……さては成宮となんかあったのね!?」
ほんっと、無理っ……
あんなにムカついてたまらなかった成宮が、最近、キラキラ見えてしょーがない。
アイツ、あんなにカッコよかったっけ?
もう、わたし……この間からどうしちゃったの!!?
そんなことを思ってると、はーちゃんが苦笑いしながら、つんつんとわたしの肩を叩いた。
「ゆずちゃん、惚気はまた聞くとして、伝言だよ」
の、惚気けって!!
これはそんなじゃないから!!
「ああぁぁぁぁーー………って、伝言?」
叫び続けていたわたしの声がピタリとやむ。
「誰から?」
「侑くんから」