って……近い、近い!!
死角になってるから、外からは見えないだろうけど、壁と成宮に挟まれてる状態。
口に手を当てられる分、グッと距離が近いわけで……
バックンバックンと心臓が早く動いている。
自販機に行く途中で、腕を引っ張られて、それでそれで……
「瑞稀ーーー?」
──────パタパタっ
そんな音が聞こえた後。
「ふぅ……、やっと行った」
わたしの顔の横に手をついたまま、はー……とため息をついた。
って、成宮!!
「んんっ!!
んー!!!」
苦しいんだけど!!
息ができず、頭に酸素がうまく回ってないせいで、クラクラする頭。
目が潤んだまま成宮を見上げれば、目を見開いた後、バッとものすごい勢いで離れられた。
そんな勢いつけなくても……
変に、傷つくじゃん……