美紀「あの……そういうあなたは結婚したいんですか?」


リン「もう婚約してる時点でするに決まってんだろ」


美紀「それは本心ですか?」


リン「何が言いたい」


美紀「リンさん婚約を伝えた時あまり嬉しくなさそうな顔してたので」


リン「お前に何がわかる、少し知り合っただけの中で俺を知った気になるな」


美紀「そうですね、確かに知り合ったのは誰よりも短いかもしれませんね。」


リン「お前は千秋の事本気で好き?」


美紀「好きです、でないと付き合うわけがありません」


リン「そっか、お似合いだな」


美紀「お二人もとてもお似合いです」


   …本当に…


リン「ありがとな」


美紀「少しの間でしたが仲良くできて嬉しかったです。」



リン「なぁ…もう一度お前を描いてもいいか?」


美紀「?!…それぐらいなら、かまいません…」


  リンさんはポケットから手帳を取り出すと、持っていたペンで黙って描き始めた。


リン「お前は前だけ向いたらいい」


美紀「はい」


リン「学校、楽しいか?」


美紀「はい、なにも変わらない毎日ですがとても充実しています」


リン「あの時お前に渡した絵飾ってんの?」


美紀「まあ…結構気に入ったので、リビングに飾っています」


リン「気に入ってもらって何よりだ」


美紀「その絵も私にくれるんですか?」


リン「あげねぇ、これは俺の」


   ドキン…

美紀「そう、ですか…」


リン「短いダチを忘れない為のな笑」


美紀「複雑」


リン「お前素直だな」


美紀「お互い様なのでは?」


リン「まあ…そうかもな」


美紀「綺麗な満月ですね…」


リン「ああ、描くにはちょうどいい明るさだ」


美紀「どんなふうにできるか楽しみです」


リン「たいしたもんじゃねぇけどな」


千秋「美紀こんなところにいたのか?おいで風邪をひくよ」


美紀「少し酔いが冷めた感じだね」


千秋「ああ、ちょっと飲みすぎた笑」


美紀「皆さんは?」


千秋「あいつらも酔い冷めてだべってる、リンも部屋こい、」


リン「そうだな」


スタスタ



千秋「リン先に戻ってろ」


リン「……」


リンさんは何も言わずに広間に帰っていった


美紀「どうかしたの?」


千秋「んん〜ちょっと2人でイチャイチャしたくて笑今夜は満月だし」


美紀「理由が子供すぎる笑」


千秋「あはは笑……美紀好きだよ」


美紀「?!」