リン「お前は…本気の恋をしたことあるか?」


美紀「ないですよ、リンさんはあるんですか?」


リン「ない、俺は感情がないからな」


美紀「なぜ?」


リン「感情があると仕事に支障が出る」


美紀「そう」


リン「お前は、恋をしないのか」


美紀「……好きな人を愛せる自信が無いんです」


リン「……だったら練習するか」


美紀「え、」


リン「練習すれば好きなやつに愛情を注げれる、笑えるだろ」


美紀「私に出来ますか?」


リン「お前の頑張り次第だ」


美紀「……」


リン「やってみるか?」


美紀「やってみます」


リン「言っとくが俺も初心者だ……」


え?自分で練習台になるって言っておいて?


美紀「ぷッ……あはは笑」


リン「?!」


美紀「自分で言って初心者はダメじゃないですか笑」


リン「うるさい……」


リンさんは耳を少し赤くさせそっぽを向いてしまった。


リンさん以外に照れやなのね


美紀「初心者同士よろしくお願いいたします」


リン「ああ、まあ、今度会った時は覚悟しとけ」


美紀「?」

リン「色々」


それからリンさんと別れ
家に着く人が2人怖い顔をしてこちらに近づいてきた。


こ、これは……



千秋「おかえり、美紀」


裕「久我おかえり、今日どこいってた?あ?(ニコ)」


2人お出迎えしてないその顔、


てか、怒ってるよね完全に


2人は私の両側に立つと私の家に入らず車に入れられた。


美紀「わっ」


千秋「だせ」


裕「ああ」


着いた先は千秋兄さんの家だった。


美紀「……」


千秋「……」


あの顔怒ってるよね?


裕「……」


広間につき入ると皆私を睨んだ


何よ、私何かした?

千秋「座れ」


真ん中の座布団に座り千秋兄さんを見ると冷たい目です私を見ていた。


千秋「どこに行ってた」


美紀「ちょっと散歩に」


千秋「散歩にしては長ぇな」


美紀「普通です」


千秋「……そうか」


美紀「どうしてここに連れてきたの?説教されるのはわかってるけど「誰といた?」え?」


千秋「美紀、俺は嘘は嫌いだ……」


千秋兄さんはゆっくり立つと私の前まで来て私を見下ろした。


美紀「友達と」


千秋「……誰といた!!」


ドサ!


美紀「きゃ!」


一瞬何が起きたか分からなかった、が、すぐにわかった、押し倒されていた。


裕「おい!お前話すだけって言ったろ!何やってんだ!」


千秋「黙れ、美紀と今話してる、お前らは近寄るな」


全員「?!」


美紀「千秋兄さん、痛い……」


千秋「だろうなわざとお前の手首を強く握ってるし」


美紀「友達と話してたら学校忘れただけごめんなさい」


千秋「俺が聞きたいのはその体についた香水の匂いのやつだ!」


美紀「え?どういうこと?」


千秋「……お前は俺のだ」


先程より握りが強くなり流石に声を上げた


美紀「痛い!兄さん!……手首痛い……」


仁「千秋!!何やってんだよ!」


周りの皆は流石にやばいときずき私達を引き離した。私は痛くて泣いてしまった。


美紀「……ッ」


光「美紀!手首青地になってる!大丈夫?」


美紀「……う、ん」


千秋「離せ!離せ!」


海「久我嫌がってんのにそんなのできるか!泣いてるのが見えねぇの?!」


千秋「?!美紀」


千秋兄さんはやっと冷静になり私の方に近ずいてきた。


美紀「千秋兄さん」


千秋「ごめん、頭に血が登って……我を失ってた」


ギュッ


美紀「……うん」


千秋「ごめんもうしないから嫌いになんな」


美紀「ならない」


千秋「救急箱持ってこい、シップも」


祐「おう」


千秋兄さんに手首にシップを貼ってもらい包帯をしてもらった。


千秋「家帰ったらまたやり変えて、多分それまでは少し治まってると思う。」


美紀「わかった」


千秋「……」


美紀「この香水はあの時絵を描いてくれた人、私の友達、中国人だと思う」


千秋「それ、男?」


美紀「うん」