リン「……」


美紀「次は何処に行くんですか?」


リン「決まってない、まだ時間あるしどっかであんた描かせて」


美紀「……今日は奢ってもらったのでいいですよ」


リン「それじゃあ、そこでいいか?あのベンチ」


美紀「うん」


そこから静かにリンさんは私を描き始めた


美紀「リンさん相談してもいいですか?」


リン「ん?」


美紀「どうやったら普通に笑えるようになりますか?」


リン「心から楽しいと思えれば?そんなどうでもいいこと考えずに笑える、今お前は楽しいと思えてないから笑えてないだけで、人間楽しければ無意識に笑顔になるんだよ」


美紀「楽しくない……」


リン「俺は絵を描いたり、仲間と飲んだりするのが1番好きだ、あんたは?」


美紀「私は……」


どうして千秋お兄ちゃんの事言えないんだろ?……


美紀「……」


リン「深く考えるな、ゆっくり考えればいい」


リン「お前にはまだ、時間があるんだ」


美紀「……リンさんまるで魔法使いみたい」


リン「は?魔法使い?」


美紀「シンデレラを幸せにする魔法使い、私シンデレラの童話大好きなんです」


リン「……ふっ笑俺は、幸せを運ぶ魔法使いか笑」


美紀「……はい、なんだかそんな感じがします」


リン「だったら、美紀、お前には俺が幸せを運んでやるよ、無意識に笑えるぐらい」


リン「だからお前は安心する場所を見つけろ、大切なやつも」


美紀「え……」


リンさんは私の頭に手を当て優しく笑った


私の心を大きく揺るがすぐらいに、リンさんの笑った顔が頭から離れなかった


美紀「?!」


リン「顔赤いぞ?」


美紀「な、なんでもありません」


リン「あっそ」