桜の花びらが落ちてくる木の下で女の子が告白している。



「君が好き…です。」

「ごめん俺好きな人がいて、だから答えられない」



「そう、だよね、聞いてくれてありがとう。じゃあ、私行くね、」



告白、か、私には伝える権利がない






────── ──────


ジリリリリ!!!
目覚ましの音。
うるさい……


「ふぁぁ…」






あおいーー起きなさい!


「はーい…」





今日は入学式だ




「行ってきます…」



少し暖かい風が吹いている



外には淡いピンクのチューリップが咲いていて天気もいい。



入学式にはピッタリな日だ


「あおい!」



「かなちゃんおはよう」


かなちゃんは小学校からの幼なじみで高校も一緒だ。




話しながら学校へ行く


高校へはわたしとかなちゃんの家から電車に乗ってから40分ぐらいでで着く。






「着いたね。」


「うわぁ、緊張するんだけど!あおいは緊張するとなんも喋らなくなるよね、ほんと、」



「…うん、笑」




「ねぇあおい!!みてよ告白、??してるのかな、?」



ほんとだ、
「ねぇかなちゃんそんなジロジロ見なくても、」


「だって気になるじゃん!!」


まぁわかるけど…って思いながらぼけーっとそれを見てると告白されている男の子と目が合った。



「…」


告白か…




「あおいーおーいあおいー」







「…」



「あおい!!!」



「うわぁ!!」


「緊張してるの?笑ボケーッとしてたよ、?」




「あ、ごめん。」


「あおいとクラス一緒がいいなぁ」



「ホントそうだね。一緒だといいな。」



クラス見に行こうかってかなちゃんが走り出したから置いてかれそうになってわたしも急いで走りだした


「あおい!!クラス一緒!!」


「え!本当?!?!」


「私が嘘つくと思うか!見てみなよこれ」


「え!ほんとだ。」


「やったねあおい!」


「うん!やった!」


かなちゃんと一緒になったことが人見知りの私にとって唯一の救いだった。



教室に入ると座席表がある。

わたしは、ここか。


かなちゃんとは苗字の関係で離れ離れだ。
そこは仕方ないよね。



席に座るとうしろのおとこのこにはなしかけられた。




「よっ!俺、蓮。|《れん》よろしく」



わ、男の子から話しかけられた…えと、普通に自己紹介したらいいんだよね、?



「私はあおいよろしくね。」


おうって言って男子は違う男の子に話しかけたコミュ力高いなぁ、すごい。


みんなぞろぞろと教室に入ってくる。大体の人はもう席に座っていてみんながそれぞれ話をしている。


でも私の隣の席の人がまだ来てない、いつ来るんだろう。


ガラガラ


みんながザワザワしだした。とくに女子



ヒソヒソ声が聞こえる
(え、めっちゃかっこいい人来た)
(ほんとだやばっ、モデルとか、?)


スタスタと歩いてきてその話題の彼は私の席の隣だった。




私の後ろの席の蓮くんが話しかける

「よう!お前名前なんて言うの?」


「俺、洸。|《こう》よろしく」

「俺は蓮!よろしくな洸!」



やっぱりれんくんすごいなぁって思ってたら先生が入ってきた。


「みんな!1年間よろしくな。担任になった菅 一郎だ。」


元気な先生だった…怖くなさそうでよかったと胸をなでおろしてたら

隣のイケメンと目が合った




かっこいいなあやっぱり




「おい」

「あ、…え、??」






「お前なんて名前?」


「わたしは、木内 あおい」


「俺は 竹田 洸」


「竹田くんよろしく。」




ーかっこいい人は名前までかっこいのかて思った



入学式も終わり、自己紹介の時間ほんっとにこれが嫌い。



あと3人で私の番、はぁ、最悪だよ、



「竹内洸 中学ではバスケしてました。高校でも続ける予定です。好きな食べ物はー、えーグミかな。よろしく」


わぁ、あと一人だよもう、ほんとにやだ


次は蓮くんだった


「俺は白石 蓮って言います俺も洸と一緒でバスケしてました!みんなと仲良くしたいからいっぱい話そうよろしく!! 」


あー次が私、

木内さんよろしくねって先生の声にガタッと席を立つ。


「木内 あおいです。好きなことは…お菓子作りです。 一年間よろしくお願いします。」


はぁ終わった。


良かった終わってチャイムがなると休憩時間だ。ちょうど私の自己紹介でチャイムが鳴った。


かなちゃんが私の席に来た。
「ねぇ!あおい!私の近くの男子たちがめっちゃあおいのこと可愛いっていってたよ!」


え、わたしが、?



「あはは、そんなことないよ、」



「あんたほんとに可愛いんだから自覚持ちなよ。」




「てかあおいさーあの桜の木の下で告白されてる人洸くんじゃない??」



「わたしも、そうおもった。」




「だよね!!やっぱイケメンは違うなぁー」



「あ!もう時間だから、あおいまた後でね」



「うんじゃあまたね」




「ではこれで今日は終わり。明日は入学したら直ぐあるグループでの研修について話すからなあと係を決めるプリントに書いてあるからよく見といてなでは解散!」




係かぁ、めんどうなのになりませんように、





宿泊研修ももう決めるんだ、早いなぁ




「あおい!かーえろ!」



「うん!帰ろっか!」




かなちゃんとはその日のことを話してたらすぐ家に着いた。


「じゃーね!!明日ね」



「ばいばーい」




今日はだいぶ疲れた。
お風呂入ってご飯食べてスマホいじったら寝よう。



4/30
今日から日記をつけることにする。