「そこは落ち込むところじゃ
ないと思うよ?」

果恋ちゃんが
首を傾げた

「お兄ちゃんが
花音に惚れたってことでしょ?」

「え?
ええ?

何で?」

私はトイレの中で
大きな声を出した

「え?
花音は気づいてないの?

じゃあ、何で
お兄ちゃんにこんなマークを
残させてるの?」

「だって勝手に
乗っかってくるから」

「のっか……って

あの猛獣兄貴め!」

果恋が握りこぶしを
つくった

「あ…いや
なんか勘違いしているみたいだし」