車に乗ると
私は勝手にMDをいじった

「音楽が聞きたいから
いいでしょ?」

「あ…構わねえよ」

「でも私の好きなのがないから
やっぱり聞かない」

私は窓に目をやった

明らかに
廉人さんは
驚いていた

目を丸くして
時々
私の顔を見ていた

「何か
あったのか?」

「何もないよ
どうして?」

「いや…別に」

「そうですか
今日はどこに行くの?」

「エステに予約してある
それから俺の店に来るか?」

「いいの?
嬉しいな~
そういうお店って行ってみたかったんだ」

こんな感じでいいのかな?
廉人さんが
苛々してないってことは
これで
いいのかな?