「お姉ちゃん…
もしかして振られた?」

妹が心配そうに部屋に入ってきた

「最初から
そういう関係じゃなかったよ

恋人のふりをして
成功したの

誘ってくれた友人は
怒って
私を追い出したくらい
完璧にできたのよ」

妹は嬉しそうにほほ笑んだ

「まじ?
でも、また誘われたりするんじゃない?

もう終わりにしていいの?」

「いいの
別れたって言うし」

「ふうん
せっかく見返せたんだから
そのまま付き合っちゃえば
いいのに」

「世界が違いすぎるよ」

「確かに違い過ぎると思う」

妹が深くうなずいた

「そのドレスと
ジャージを見ればわかるよ」

妹の言葉に
私は苦笑いを浮かべた

「勿体ないな~
せっかくセレブな男と知り合えたのに」

妹はベッドに横になった

「いいんだってば
世界が違うって話したでしょ!」

「世界が違っても
上手くいくカップルはいると思うけど」

「私には無理だよ」

「じゃあ、私がセレブな男を見つけようっと」

妹は起き上がると、
居間へと戻って行った