「果恋に頼んだんでしょう?

格好良いお兄さんがいるのを
知っていて

パーティの日だけでいいから

彼氏のふりをしてって

私が廉人を知らないとでも思った?」

廉人さんが
他の席で指名を受け
席を立つと

麗華さんが
私の耳元で囁いた

「そういうわけじゃ」

「一般人にはわからないだろうけど

私たちみたいにお金持ちって
いろいろなパーティに参加するの

だから大抵のセレブとは
知り合いなのよ

残念だったわね

パーティで
私を驚かせる計画だったのに

私は驚くどころか
廉人とは
深い仲なのよ

意味わかるかしら?」

「私には
よく意味がわかりませんけど?」

「一緒に住んでるとか
恋人だとか
嘘をつかないで頂戴ってことよ」

「嘘…じゃないです」