物語の舞台は、現代。
主人公の女の子はフツウの高校生。
しかし16の誕生日に魔法の力が目覚めてしまう。
なんと、彼女は偉大な魔法使いの末裔で、大きな力が封印されていたのだ。
おとぎ話のような、誰もがフィクションだと思うストーリーに、どんどん入り込んでしまう。
この世界に、わたしの知らないことが、きっとまだまだ潜んでいると知っているから。
「こんなもの。なにが面白い」
「……っ」
ビックリした。
となりに、セロが座ったから。
「店番は。もう、いいの?」
小声で問いかける。
「売るものがもうない」
え?
「三浦たちが急いで明日の分を調達しに行っている。そのあと仕込みをやるそうだ」
2日分、売り切ったの!?
うちのクラスは今日のノルマすら達成できていないというのに。
「お疲れさま」
さすが、王子。