「あ、涼夜さん、
おかえりなさい。」

夕方にもなると、涼夜さんが帰ってくる。

なんか、やっぱりなれないな、この感じ。

「えっと、ご飯、一応用意したんですけど、食べます??」

「良いんですか?
いつもありがとうございます。」

まあ、あんまり料理得意じゃないんだけど。

「美味しいです。」

と、笑って言ってくれるのが、ちょっと目の保養になっている...。

家庭科の授業、真面目に受けといてよかった。

「あ、食器ぐらいは自分に洗わせてください。」

「え、でも...。」

「こんなにお世話になってますから。少しだけでも。
巴さんは、先にお風呂どうぞ。」

「じゃ、じゃあ...、お先に失礼します。」

それにしても。

「本当に何もないんだな...。」

いや別に何も期待してないよ?

でも、本当に何もないんだなって。

そ、それだけ...。

でも、私もとんだお人好しだよな....

自分でもびっくり。