「今日はとことん甘やかすからな。
俺と付き合えばこれが日常で、結婚したらこれが二十四時間ずーっと続くんだ。
たっぷり甘やかされて愛されて幸せだぞ?」

そんな新田さんの言葉に私も少しだけ素直になる。

「えーっ。二十四時間も新田さんにまとわりつかれたらうざったいんだけど?」

「うざいかどうかさっそく試してみる?
外泊許可もおりてるし?」

「っっ!」

熱い視線に耐えられなくて目を反らすと

「可愛い、朝陽」

と耳元で囁き軽く息をふきかけられて身体中に沸騰した血液が駆け巡ったように内側から熱さが込み上げる。

「…うざくないけど……体温上がりすぎて倒れそう…」

たぶん真っ赤であろう顔で上目使いに彼を見上げると、ぱっと目を反らした新田さんの横顔は微かに朱に染まっていた。