私たちが門から中へ入ると



「あ、蒼くんだ!」

「ほんとだ!はぁ、今日もかっこいい。」



こんな声があちらこちらから聞こえてくる。



蒼はいつも平然としてて

なんとも思ってないみたいだ。



このまままっすぐ向かって、

昇降口で靴を履き替えて

別々の教室に向かおうとすると、



「あ、陽葵。今日バイト?」



蒼にそう尋ねられた。



あ、私ね、

ファストフード店でバイトしてるんだ。


ちなみに蒼はサッカー部に所属している。

サッカーしている蒼は

いつもの何倍もかっこいいんだよ〜



まぁこんなこと言えないけどね





「ううん。今日はバイトないよ!」





「俺も今日部活ないんだけど、
帰りおれんち寄ってく?」




※普通ならここで、
ドキッとするのかもしれないが、
小さい頃から家族ぐるみで仲のいい
陽葵と蒼にとっては良くあることなのだ




「寄ってく!テスト近いし勉強しよ!」



「おう。でもお前、おれんちで勉強すると毎回のように寝るけどな」



「バレてる?大丈夫!今日は寝ないから!」


「言ったな?じゃあ」