「智和くん久しぶり。

すっかりイケメンになっちゃって」


7年ぶりに会った従姉は淡い色の着物を着ていた。

二十代半ばだと言うのに艶めいた色香が漂っている。


「結婚式以来だね。

今日はよろしくお願いします」


彼女の横にいるのが、彼女の旦那だ。

落ち着い物腰の男で、いかにも老舗の人間って感じがする。