目が自分をバカじゃないのか?

みたいなことを言っていることが声にださなくても分かった。


「はいはい。智和お兄ちゃん早く買って来てぇ」


しなを作られても全然可愛くない。

外見的には可愛いが、可愛いげが夏恵にはない。


「だれが行くか!

黙って白黒の絵でも描いてろ」


そう言い放って机に向かった。

夏恵は文句を何故か言わなかった。

またテーブルに向かって何か描きはじめた。