二人を見送り、


「中に入れば」


残された夏恵を中に入れた。


「おじゃまします」


夏恵は靴を綺麗に揃えて中に入った。

歩く時も余り音がしない。

きちんと躾られているんだろうな。

ワンルームアパートではいる場所も限られる。

夏恵は部屋の真ん中に置いてあるソファーにちょこんと座った。

そして肩から下げたポシェットから携帯ゲームを取り出すとポチポチとゲームを始めた。