私は目当ての本を見つけたため、もう自分の部屋へ戻るつもりで入り口へ向かう。 「あれ、七海もう寝んのか?」 「うん。明日も学校あるしね。おやすみ、お兄ちゃん」 「おやすみ」 多分お兄ちゃんはお父さんの部屋で本でも漁って読むんだろう。 もう本の前で眺めている兄を見て、私も早く寝ようと自分の部屋への階段を登った。