—————カシャンッ。



 ハッとしても、遅かった。

 思いっきり振り返った勢いで、小杉くんの手がメガネに当たり…メガネが、電車の床に落ちていた。


「っ!!」


 見られたっ!

 慌てて手で顔を隠し、手探りでメガネを拾う。


「……は…?地味女…!?」


 一方小杉くんはその場に固まって私を凝視していた。

 その間にメガネをかけ直し、ちょうど駅に着き開いたドアから電車から飛び降りる。