ふと梨々ちゃんは声を潜めてコソコソと囁いた。

「学年1位どころじゃなく…この高校1位っても言われてるのよ。噂だけど…」


 ええっ。


 この名門高校で1年にしてトップって、よほど頭のいい人なんだ…。


 目立つのはこの際仕方ないけど私も頑張らないと。


 せっかく推薦で編入してきたんだし。

 …それに、特待生じゃなくなったら学費もたまったもんじゃない。


「でもっ、七海ちゃんならアイツを抜いて1位になることができるかもっ!私も頑張らないとだな〜」