そう言って私も笑みを返すと、

「真柴さんじゃなくって梨々って呼んで!」

 ガシッと手を掴まれた。その途端、ふわっとした椿のような香りがする。香水かな。

「じゃ、あ…梨々ちゃん…?」

 コクコクコクコクと頷いた彼女は今度はキラキラと輝く瞳でこちらを見てくる。

「な、何……?」

 なんていうか、その、視線が…。

「七海ちゃんってコンタクトにしないの?せっかく白くて綺麗な肌なのに」

 そ、それは、メガネを外せと…?

「あ、ううん、メガネの方が落ち着いて、その、私ドライアイで…」