その後は夜まで話して笑って。
気づけば帰る時間になっていた。
飛行機の時間がある。
「………七海」
「あっ、そろそろ?」
しばらくはまた、俺も七海も真柴たちに会えない。
「結婚式には呼んでね!」
名残りおしそうに七海と真柴が話しているのをみてると、リュウとハルキもやってくる。
「俺らアメリカ旅行行くっからさ。そしたら案内たのむわ。……またな」
「……任せろ」
高校生に戻ったみたいに、笑う。
「寂しくなっちゃうね」
駅に向かいながら七海がしみじみと上を向く。
ちらほらと星がみえる。
その、いちばん輝いている星をみながら左手でポケットをつかんだ。
「………七海、俺さ」
繋いでいる右手にそっと力をこめて。
「大学卒業したらすぐ、戻ってくるから」
「……?うん」