理事長の笑みは校長先生の子供っぽいものとよく似ている。流石は兄弟。

「君のような優秀な人が入ってくれてとても嬉しいよ。実はこの高校には特待生生徒は君を除けば5人いてね。ここにいる生徒会長、藤寺もそのひとり」

 扉の前に立ったままの生徒会長さんを見る。

 チャラそうだけど、頭はいいんだ…。

 でも、生徒会長だしね。それもそうか。

「じゃあ早速だけど、雅月高校の説明をするね。と言っても智也…あやめ高校の校長から少しは説明あってるかな」