そんな私にヒロくんはいち早く気づいてくれた。
いつものようにお風呂から上がったあと、ベッドの上に私を座らせて自分も向かい側に座る。
「最近、なんかいろいろ考えてるでしょ」
ギクリ。
一瞬だけど体をこわばらせた私をヒロくんは見逃さなかった。
はぁ、とため息をつかれる。
……あきられちゃった?
やっぱり、私、ダメだよね……こんなんじゃ…。
「話してくれないと分からないよ。梨々がなにを抱えているのか、言ってくれないと俺は分からない」
ぎゅっと抱きしめてくれる。
いつもは私からだから、付き合いたてのころみたいにドキンとした。
それから、自分のみじめな気持ちに涙が溢れてくる。
「私……最近、分からなくて……。
ヒロくんや颯空さんや七海みたいに自分がしたい事とか、何するべきだとか………。
こんなんでいいのかなって…」
ヒロくんに甘えっぱなしで。
私がどうすればいいのか、分からない。