久しぶりの雅月高校。
立派な門をくぐって、行き慣れた教室へ向かう。
「あっ日向さん、おはよー」
「ななっち、久しぶりー!」
体育祭以来、今まであまり会話したこと無かった人がよく挨拶してくれるようになった。
あだ名もついた。
みんな優しく接してくれる。
「ななっち、こんど数学教えてー」
「うんっ、いいよ」
少しずつだけど、みんなと話せる。
「ねぇねぇ、皐月くんとは進展あったの?」
今まで昴くんといるとコソコソ陰口言ってた子も、打ち解けて話せるようになった。
「ぶっちゃけ、付き合ってる??」
この手の話は苦手だけど…。