「髪よし、メガネよし、服は……これで大丈夫かな?」


待ちに待った…ていうか次の日だけど。


9時40分、鏡の前で最終確認。

メガネはいつもの分厚いやつだけど、髪は下の方でひとつに結んでみた。

そして服は最近着ていなかったドッキングワンピース。

ヘンではない…はず。

一応お兄ちゃんに大丈夫か聞こうかな…と思ったけど、そういえばもう一人暮らししていた家に帰っちゃったんだった。

お兄ちゃん以外の男の子と出かけるのは初めてで、しかも初恋の男の子なんて、緊張しかないけど。

こういうのは、楽しんだもん勝ちだっ…!



————ピンポーン



昴くんだっ!

カバンをとって、すぐに玄関へ向かう。

急いでドアを開けて…息を呑んだ。


「……おっ、おはようっ」

「おはよ」


なっ、かっ、かっこいいっ……!

初めて見る私服姿の昴くん。

紺色のTシャツに黒パンツの彼は、眩しいくらいにイケメンだ。


…分かってたことだけど、私ぜんぜん釣り合ってないっ!