「……じゃあ、くれぐれも夏休みだからといって気を抜かずに。休み明けにテストあるからな!以上!」


 先生がそう言って授業を終わらせると、教室が一斉に賑やかになった。


明日から夏休み。


「梨々ちゃんごめん、私図書室寄るから先に帰ってて。

今日は柊さんとデートなんでしょ?」


夏休み用の本を借りたいから、と伝える。


「おっけーおっけー!また電話するね!」


梨々ちゃんはダッシュで教室を出て行った。

今日で大学の休みが終わりだからデートするんだ〜って朝からご機嫌だったしね。

 私も図書室へ行こう。

 
  
「……七海!」

 …えっ。

「昴くん」