慌てて目を逸らして見ると、バトンは丁度アンカーの藤寺先輩に渡るところだった。


「は、速い………」


 思わず目を見開くほどに藤寺先輩は速くて、2位のチームに半周も差をつけてゴールした。


 ぶっちぎりの1位。


 
 歓声が響き渡った。