「うん。でもそーゆーところが面白いんだよね」
梨々ちゃんはニコニコ楽しそうだけど、これじゃあ見つからなさそう。
それでもグラウンドは歓声で賑わっている。
「今でも母ちゃんと風呂入ってる奴!」
「誰かエロ漫画持ってねー!?」
どっと笑いが起きる。
…あれ、ホントにここってあの名門の雅月だっけ?
結局時間切れで第2走者へ。
「ヒロくんたちだ……!!」
ぴょんぴょんと跳ねる梨々ちゃんが見守る中、スタートした彼らはどんどん他の人を追い越してあっという間に半周回った。
「お、おお…」
驚愕する私。
そしてお題の紙を取ったお兄ちゃん&柊さんはビシッと固まった。
「………ん?」
2人の様子が変。