い、いいいいいま今!


 可愛いって…


 それに……



「な、名前………」


「え、名前で呼んじゃダメ?」


「あ、いや、そうじゃ…!なくて…」


「俺のことも名前で呼んでいいよ、昴って」



 ちょっとだけ意地悪く言った皐月くんは私の前髪をそっと分ける。

 
 触れられたところが、熱い。


 名前で呼ばれただけなのに心臓はドキドキいってるし、頬がかあっと赤くなる。


 初めての感覚に目を合わせられず、下を向いてしまう。



「……こっち見て」