「だから…日向くん。君には雅月高校に特待生編入生徒として、入ってもらいたい」


校長先生に言われて、背筋がピンとなった。

「雅月高校の理事長は、私の兄でね。是非とのことだった」

「でも…」

 この高校に慣れてきたばっかりだし、それに…結のことも。

 紙を手に黙っている私に、有江先生が言う。