仮に彼氏がいたとしたらそんなこと言ってくれるのかな。
永遠に——なんて。
でもまだ…かな。
彼氏は、まだ、ないかな…。
それに、梨々ちゃんや結ちゃんとは違って私は可愛くないし美人でもない。
そもそも彼氏つくる時点で無理か。
「お兄ちゃんって彼女いるの?」
気になって聞いてみると「は?」と返された。
「いるわけないだろ?
それに俺は七海でじゅーぶん」
ぅうっ、我が兄ながらカッコいい。
カッコいいからお兄ちゃん絶対モテると思うんだけどなぁ。
私が妹じゃなかったらイケメンすぎて話しかけられないタイプだもん。
「たっだいまー!って、あれっ?なんで2人とも玄関にいるの?晩ご飯食べようよ!」
玄関のドアを盛大に鳴らしながら帰ってきたお母さんに「手洗ってね」とクールに返すお兄ちゃん。