「……気付いたのは今日の朝なの。梨々ちゃんがSNSで話題になってるって言ってて…」



「うーん、俺もびっくりしたなぁ。大学の知り合いから七海の写メが回ってきて」


 大学生にまで…。

 怖くて思わず身震いする。


「まだ……名前とか住所はバレてないけど…でも、もしかしたら…」


 ぽん、と。

 お兄ちゃんの大きな手が頭をそっと撫でられる。


「大丈夫。帰ってから母さんも一緒に話そう。きっとなんとかなる」


 お兄ちゃんの優しさに、まぶたに涙が浮かんだ。


「ごめっ…なさいっ」



 私のせいで迷惑がかかる。

 私のせいで無理をさせてしまう。


 私の、せいで…。