目線を下げると、少し向こうに日向さんがいた。

 真柴さんと一緒に盛り上がっている。



「キャーッ七海ちゃん、凄いっ1位だよ!」

「えぇ…っ」


 ハイテンションの真柴さんにちょっと困ってる風な日向さん。


 正直、ちょっと面白い組み合わせだ。



「げ…っ、俺、今回もトップ100に入ってねえっ!当たり前だけど!」

 リュウが後ろでギャアギャア吠えてるけど今は気にしない方がいいだろう。



 それに。


 日向さんから貸してもらった『薔薇の木曜日』。
 読み終わったので返さなければならない。


 ここで1つ問題は、彼女の連絡先を知らないということ。

 基本俺のスマホには女子の連絡先は入っていない。

 

 でも、日向さんなら。

 初めてのタイプで、周りの女子とはどこかが違う、興味のある人。



 もっと彼女のことが知りたいと思った。