チラ、と横目でいつも付き纏ってくる女子たちを見る。

 
 雑誌を囲んで盛り上がっていた。



 今しかない。



 そっと、教室を出る。


 



 超特急で、フードコートや図書室などをまわって探すが、日向さんはいない。


 どこだ…!?


 ふと、気付く。

 日向さんは弁当箱を持って出ていった。
 彼女は大人数で食べるタイプではない。
 
 静かで落ち着いて弁当を食べられる場所。それに、飲食OKなところといえば…。


 …あそこだ。


 俺はすぐさまエレベーターに飛び乗った。