お礼を言うと、何故かそっぽ向かれた。



 
 て。


 よく考えたら、このまま皐月くんと廊下通って教室入ったら凄い目立たない…!?



 サー…ッと血の気のひく音。



「じゃっ、じゃあ、ありがとね。私、水道寄るから…!」

 廊下に出る前に慌てて反対側へ歩く。


 危ない危ない。気づいてよかった!


 それにしても。


 藤寺先輩、今日はなんか違ってた。

 初めて会ったときのがホントなのか、今日の屋上のときのがホントなのか。

 イマイチ掴めないなぁ。


 同時に、皐月くんがきてくれたことに胸が暖かくなる。


 …安心感。

 そんな感じの暖かさ。