皆様初めまして。
西村千咲|《にしむら ちさき》、18歳です。
冒頭から既に大ピンチです。
高校から帰宅したら、テーブルの上に
1枚の手紙がありまして、、。
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ちさちゃんへ
ママはちょっとたびにでます。
おしいれにお金入ってるからつかってネ。
たりなくなったらこのひとにでんわしてネ。
×××-××××-××××
おたがいガンバロウ♪ ママより
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いや字汚ねぇな。娘の名前ぐらい漢字で書けよ←
「おたがいガンバロウ♪」じゃないでしょ、、
絶対この人逃げたやん。
てか、この人に電話しろ、、?もしかして、
母の知り合いの人なのかな。
あ、この人に電話すれば、母の行方が分かるかも?!
よし、電話するっきゃないでしょ!!!
ようし、そうと決まればかけちゃおう!!
プルルルル、、、
?「もしもし?」
『あの、私、西村千咲という者なのですが、』
え、待ってなんて言えばいいんだろう。。
「母が突然失踪したんですけど、知ってます?」
とか言われたら普通引くよね???
『え、えと、、、そのっ、』
?「千咲?おぉ、加奈子の娘か!!」
加奈子って母の名前だ。やっぱりこの人、
母のこと知ってるんだ!希望じゃん!!!
『はいっ、そうです!』
?「そうかそうか、じゃあ早速だが、こちらに
来てもらうとするか。」
『、、、えっ???』
?「10分後、迎えが行くから待っててくれ」
『えっとあの、あなたは、、』
?「じゃあ後ほどだな、千咲!」ブチッ
『、、、、、嘘じゃん切りやがった、、』
待ってほんとに今の人誰なの?
声的には男、、、それもおじいさん。
母の知り合いにそんな人いるのかな、、?
てか10分後とか、急すぎない??
『私、どうなっちゃうんだろう。。』
そんなこんなで10分後。
「千咲様、迎えに上がりました。」
『は、はぁ、、、。』
黒いスーツにサングラスのいかついひとが、
家の前に黒のリムジンでやってきた。
(もしかしてさっきの人ヤクザとか、、、?!)
そのリムジンに呆気なく乗せられて、私は為す術もなく高級外車の後部座席でただ揺られていた。
『あのぅ、一体どこへ行くんですか?』
運転しているスーツのグラサンに聞いてみる。
「社長がお呼びです。」
『社長、、、。』
「先程千咲様が電話で話されていたお相手こそが
社長です。社長は千咲様を本社に連れてこい
と仰っていましたので」
『なるほど、。あなたは?』
「私は秘書の者です」
『ひ、秘書さん、だったんですね。。』
いやいや秘書...。いかつすぎるよ?))
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秘書「千咲様、着きました」
『え、、、、、?!?!ここって、、、』
秘書「富岡芸能事務所の本社です。」
『富岡芸能事務所ってあの、?!』
富岡芸能事務所っていうと、超大手の事務所。
そこの社長さん、ってこと、、?!
秘書「では向かいましょう。社長がお待ちです」
(と、とんでもない所に来てしまった。。)
30階建てのビルは、ガラス張りの見た目で
エレベーターももちろん付いてて、内装も
めちゃめちゃキレイでお洒落で、、、
なにより、居る人が全員美形。
そういえば、秘書さんも綺麗な顔をしてるなぁ。
秘書「千咲様、こちらが社長室になります」
『は、はい、、』
遂に社長とご対面するのか、、、、
コンコンコン
秘書「社長、千咲様がいらしました」
「入って良いぞ」
秘書「失礼します。」
ガチャ
『失礼します、、。』
社長「キミが千咲だね?」
『はい、西村千咲と申します』
社長「ボクは富岡。この事務所の社長だ」
『あの、失礼ですが、もしかして社長は私の母の
事をご存知なのですか?』
社長「あぁ。加奈子は私の娘だからな!」
『え"ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!?!?!?!』
社長「はっはっは、随分と賑やかだな」
『という事は、社長は私の祖父、、?!』
社長「そうなるね。HAHAHA」
HAHAHAじゃねーーーーよ!!)
え、大手芸能事務所の社長が母の父で、、
私が社長の孫なの?!初耳なんだけど!!!
社長「そういう訳だから千咲、これからは我が
事務所のタレントとしてヨロシク!!!」
『タ、タレント、、、?!?!』
待って待って待って脳みそ追いつかない。
私が芸能事務所の社長の孫で、芸能人になるの?!