そして、
「あたし、ちょっと追いかけてもいい?」
「へ?あ、うん……」
返事を聞く前にこっちゃんは「すぐ戻ってくるから!」と駆けだしていった。
花平くんの背中に触れて、ひまわりのような笑顔を向けている。
ひとりぽつんと取り残された私はそれを遠目から見ていることしかできなくて。
なぜか息苦しくなったような気がして、近くにあったベンチに座った。
どきどき、もやもや。
ぎゅって心臓を掴まれたみたい。
何これ……なんだろう。
その動悸はこっちゃんが戻ってくるまで続いていた。
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