「ゆり、一回しか言わないからよく聞いてほしい」


抱きしめられていた身体が離され、真剣な顔で真っ直ぐに瞳を見つめられる。




ーードクンッ








「今もこれからも、ずっとずっとゆりのことを世界で一番愛してる。だから……




















───………俺と結婚してください」








……!!

うそ、でしょ……?


まさかプロポーズされるとは思っていなかったので、思わず頭が真っ白になる。


そして、一瞬遅れて両目から大量の涙が溢れ出す。




嬉しすぎて、幸せすぎて……っ。


何も、考えられない。




わたしはそのまま返事をすることを忘れて目の前の大好きな人の胸へ飛び込んだ。




「うわぁぁぁぁんん……伊織くんっ、伊織くんっ、伊織くんっ……!!」




もう、大泣き。


だって、これ以上嬉しいことってあるっ……?


世界で一番大好きな人にプロポーズされるなんて……っ。